減感作療法のメリットとデメリット
減感作療法のメリットとデメリットについて書きたいと思います。
あくまでも、体験に基づいた個人的な意見ですのでご了承ください。
【メリット】
●アレルギーを根治させることができる可能性があること
私も減感作療法をして1年ほどで相当花粉症や鼻炎が軽減しました。ダニやホコリの反応が強かったのですが、泊まり先で一晩で首が真っ赤にはれたり、鼻水やくしゃみがひどくて眠れなかったり、かゆかったり、ホコリっぽいところでマスクなしでは過ごせなかったのですが、過ごせるようになりました。ダニの抗原エキスを打っていたらホコリにも強くなりました。相互作用があるそうです。ハウスダストの抗原エキスもありますが、一度に打てないので後回しにしていました。ダニエキスでもかなり効果があったのでハウスダストまで打っていたら、もっと通年鼻炎がおさまったかもしれないです。
●費用が安いこと
2種類打っても一回500円程度でした。
●副作用が少ないこと
アナフィラキシーショックを起こす可能性があるとはいえ、医師の指導のもとで、ごくごく少量から体を慣らして打つのでまず起こらないと思います。体調が悪い時や花粉症が強く出ている時などは、医師の判断で見送りとなることもありました。
アナフィラキシーショックさえなければ、副作用もなく、ステロイドを内服するよりはずっと体への負担がすくない治療だと思います。
【デメリット】
●時間がかかること
少しずつ薄いエキスで少量から始めて、濃度と量を維持量という段階まで上げていくのですが、非常に時間がかかります。1種類を維持量まであげるのに、順調にいって半年以上かかります。
私はなるべく週2回行くようにしました。反応が強くでた場合は、次も同じ濃度か1段階下げるので反応が強く出やすいものはなかなか進みません。風邪など体調不良時や花粉症がひどいときも打ちません。
2つ目の病院の先生はかなり高齢で、アレルギー治療のベテランだったので、かなり強気に濃度をあげてくれました。私はイネ科類似エキスに対して反応が強くて、ひどいと10センチくらい腫れてかゆみもあったのですが、写真を撮っておいて見せても、「腫れちゃったか~。でも、大丈夫!!このくらいなら次いける!!」と言って、バンバン進めてくれました。しかも、1度に3種類のエキスを打ってくれました。
スギとダニはそこそこ進んでいたので、隔週くらいでよくなったので、2種類だけ打つ日もあったり、調節してくれました。
急速減感作といって、入院して短期間に維持量まであげる方法もあります。東京の大病院でしかやっていないと思います。
●実施している病院が少ないこと
医師にとって減感作療法は診療報酬がう高くなく、アナフィラキシーショックを起こす可能性もないわけではないので、アレルギー治療に自信と熱意がある人しかやらないそうです。
なかなか実施している病院がないので、私が最初に通った病院は、車で片道1時間かかりました。
もう一つの病院は、口コミ程度の情報から見当をつけて病院に直接電話をかけて見つけました。
そこは車で20分ほどだったので、かなり通いやすくなりました。
●抗原エキスの種類が少ないこと
日本で発売されている抗原エキスは、スギ、ダニ、ハウスダスト、ハチくらいしかなかったような気がします。
せっかく減感作してくれる病院が見つかっても、スギだけしかやらない病院とかもあります。
私が通った病院は、海外からもエキスを取り寄せて打ってくれていました。イネ科はエキスがないので、イネ科類似の植物でも効果があるということで海外から取り寄せて打ってくれました(なんという名前の植物のエキスか忘れてしまいました)。
ほかにもアスペルギルス(カビ)を打っているが多くいたのを覚えています。一つ目の病院は、ほぼ9割の患者が減感作療法で通っていたので、みなさん2種類ずつ、小さな子も流れ作業のように注射していました。
海外からもエキスを取り寄せて積極的に治療していました。
実は、一つ目の病院の先生は、二つ目の病院の先生の教え子だったそうで、やっていることが似ているのはそのせいでした。
●注射が痛いこと
エキスを薄める際にグリセリンを使うそうで、注射針の痛みではなく、打ってからジーーーンと痛いです。これが結構痛いです。体調や濃度によっても痛み方が違ったように思います。
初めて打った時は、予想外の痛みと慣れない病院という緊張感でかなり強くVVRの症状がでてしまい、気を失いかけました。
看護師さんは、小さい子でも平気で打ってるのに!と呆れ顔でしたが(涙)
でも、そもそも私が減感作療法を知るきっかけになったのは、会社でアトピーが酷かった人が急激に改善して、その人から何を試したか聞いていたときに「注射を打ちに通ったこともあるよ。あんまりにも痛い注射で途中でやめちゃった」という言葉でした。
その時は、注射で、さらに痛いと聞いて、全くやる気になれず詳しく聞かないままでしたが、あまりにアトピーや花粉症がひどくて、注射でもいいから試したい!と思いはじめ、その時にはその人は会社を辞めていたので詳細が聞けず、自分で「注射、痛い、アレルギー、治療」などのキーワードを適当に入れてで調べて辿りついたのが減感作療法でした。
だから、私が特別痛がりで騒いだわけではなく、誰でもそこそこ痛い注射なのだと思っています。
慣れてしまえば、こんな私でも3種類を座ったまま一気に打てるようになったので、誰でも慣れるはずです。そんなに不安になる必要はないですが、痛いと思っておいたほうが良いです。
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減感作療法は私にはとても効果のある治療でした。
1年くらいで かなりの変化を実感できました。
2年ほど続けていたのですが、2人目を妊娠し(妊娠中は減感作してくれない先生もいるようですが、私の通っていた病院はOKでした)切迫早産になって入院した後、数回行って、二人目が生まれて通う時間がなくなり、いつの間にかアレルギー症状全てが軽減したので通院を中止したままです。
減感作療法は、途中でやめた場合でも再開可能だそうです。
今は、花粉症やかゆみが強いときに抗アレルギー剤を1種類飲めば効く程度のアレルギーなので、減感作療法を再開するほどではありません。
もしも、花粉症がひどくなったり、アトピーが再発したら、減感作療法を再開しようと思っています。
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