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成人型アトピー完治の記録。主にアトピー、アレルギーについて、実体験からの意見。+美容・健康ネタ。

アトピー性皮膚炎の治療で通った病院 【中編】

私がアトピー性皮膚炎の治療で通った病院

◆前編は こちら⇒

◆後編は こちら⇒

B皮膚科

プロトピック軟膏で唇以外のアトピーはあまり出なくなったのですが、唇のアトピーが残っていました。

口紅をやめても、ワセリンで保護しても(グロスみたいで、よくどこのグロスか聞かれた(笑))、小さな水泡が大量にできて食事の際にしみるし、常にジュクジュクしてかなり不快でした。

試行錯誤しました(石鹸はみがきにかえるとか、歯科金属チェックするとか)が、全くよくならず、痛くてたまらなくなり、会社の近くで評判の個人病院を受診。

実は、私が以前に通っていたK総合病院の皮膚科に勤めていた先生(女医さん)で、いつもとなりの診察室(カーテンで仕切られていただけ)で診察していたので、どんな先生か知っていました。

K総合病院での印象は、いつも元気でチャキチャキしていて・・・。患者の前で研修医を怒鳴りつけていることも多々あり、正直、私は苦手でした。高校生の私に付添っていた母も覚えるほどでしたから、かなり強烈キャラです。
診察室の外まで声が聞こえていたそうです。

開業したのは知っていましたが、すごく混んでいるという噂で、その評判ぶりが予想外でした。開業して変わったに違いない!と思って行ってみることにしました。

行ってみた感想は・・・、何も変わっていませんでした!!
それどころか勢いが増していました。塗る方の薬の説明にはステロイドの説明がありましたが、こっそり出ていた飲み薬にセレスタミンがあってびっくりしました。

「弱――いステロイド(ネオメドロールEE)を塗って治しちゃおう!」と言いながら、ステロイドが含まれている飲み薬をちゃっかり出してました。そちらの説明はなしです。セレスタミンは風邪とかでも出るくらいだから言わなかっただけでしょうか。
抗アレルギー剤の説明はちゃんとしていたのに。

確かに、塗り薬は最弱だけど、むしろ、塗り薬は多少強くても、さくっと治したほうが楽なような・・・。粘膜だから吸収が良いとはいえ、常に刺激にさらされる唇だし、飲むステロイドよりは影響が少ないような、というのが私の考えです。

本当に混雑していて、予約していても1時間~2時間待ちはざらです。しかし、特に良さを感じませんでした。そのまま、唇の件の時は数回行って行かなくなりました。

 

数年後に手荒れがひどくて、どこでも良いから都合により受診した時は、「次回受診するなら薬を出す」とか「次回くるなら治してあげる」とか、次回の受診を確約させられて、その方針に疑問がでたので、その後は二度と受診していません。
以前はそんな話はありませんでした。

ちょっと患者が減っていたし、少し悪い噂がちらほらあったので患者確保に必死になっていたのでしょうか。ちなみに、試しに次回の約束をして手荒れの治療をすすめてもらいましたが、それがいまいちでした。
ステロイドを患部に塗り、リント布に亜鉛華軟膏を塗って上から巻いて、濡れないように全て保護して、風呂も濡れないようにして、という話でした。それを1週間続けて受診して、という話でした。そんなこと、小さな子供がいる主婦には無理な話です。
パックリ割れが10か所以上あったので、全部巻いていくこと自体ストレスでした。
手は本当によく使うので、巻いていてもとれてくるし、手袋をしたままでも不衛生だし、水を使うことが多すぎて不可能でした。
そもそも1週間も完全保護して水を使わなければ治って当然だと思います。それができないから、困っているわけで。こどもは待ってくれないのです。

こういう説明は、全て看護師任せなので、医師には話せないし、あとから これはできないなんて言える空気ではありませんでした。
確かに、皮膚科は患者が指示に従わず適当なことをすれば治りませんし、それで治らないと言われれば、医師は不愉快でしょう。でも、患者にだって指示に従えない理由がある場合もあります。

聞く雰囲気を作ってもらえないし、後だしジャンケンみたいに、あとから どんな治療をするのか医師不在で言われても 反論する余地がないです。
ステロイドを指示を守らずに使わなければ、かつての私のように副作用でもっとひどくなる可能性だってあるので『きちんと通う患者』でないと治療したくないのかもしれません。

しかし、「次回来るなら治してあげる」という言葉がおかしいと思います。そんなことを強要するのは間違っていると思いました。次回受診するかどうかを決めるのは患者自身ではないでしょうか。

信頼できると思えば、指示に従う人が多いと思うし、それでも すっかり治ってしまえば、忙しければ行かないだろうし、なぜ、そんなに約束をさせるのか疑問でした。

正直、私が欲しかったのは、張るタイプ(シールみたいな)のステロイドです。手は皮膚が厚くて常に刺激にさらされるため、薬の吸収が悪く、シールタイプを張っていれば水もはじいてくれるし、手も使いやすいし、薬もしみこむし、すごく良いです。

シールタイプのステロイドは、医療機関に行かなければ入手できないのですが、なかなか出してくれる先生がいなくて、自分から薬を指名するのもやらしいので、この病院に行ってみたのですがでませんでした。 以前、張り薬を処方してくれていた先生(O診療所:関連記事)が病院を去ってしまったので、その先生を頼ることもできず・・・。
結局、手荒れは冬だけなので、忍耐とこどもの成長とともに自然に減っていきました。

 

T皮膚科

かなり有名な岐阜県の脱ステ病院です。(関連記事はこちら

何をしてもよくならず、ステロイドが悪い!と思いこんでいたときに信者となりました(笑) おばあちゃんの先生です。

医師も受け付けも非常に横柄でした。
初受診でどうしたらよいかわからず、おそるおそる受付に声をかけると、異常に冷たく目をあわすこともなく、今日は診察できないみたいなことを言われました。

えっ?というと、壁に貼ってある紙を読んで!と言われました。 見てみると、初回の診察の前にその医師が書いた本(1500円)を買わないと診察しないと書いてありました。まわりを見ると、確かに横でその本を読んでいる人がいました!

さすがに、ひきましたが、その時は診察をうけたい一心で買いました。本を買わないと治療しないは、事前情報にもあったので、ほんとなんだなという気持ちでした。
購入して、しばらく読んだフリして、再度受け付けへいくと、次はステロイドを使わない誓約書を書かされました。

異様な空気です。本の内容は普通すぎて、一度さっと目を通して放置してました。
いつもアトピー性皮膚炎で苦しむのは夏場なので、その時も夏でした。 アトピーが悪化しだすと、なんとかしたくなって私の迷走が始まります。

この病院を受診して、脱ステしたら、いわゆるリバウンドの症状なのか、単に治療しないから悪化したのかわかりませんが、あっという間に顔中ジュクジュクの湿疹だらけになりました。

耳にはしばらく出ていなかったのですが、久しぶりに耳までジュクジュクに。
社会人だったので、そのストレスは半端なかったです。夜も湿疹の痛みやかゆみや浸出液で眠れず、仕事中も寝不足と痛みや浸出液が気になって集中できません。

耐えきれなくなって、早退を願い出て(周りも私の湿疹をみて早退することを嫌がる人はいませんでした。むしろ、早く病院行っといで!って感じで泣けました)、受診したこともあります。

しかし、ステロイドなしの治療では、病院へ行っても、感染症をおこしてないかチェックするくらいです。
この感染症チェックの仕方がすごくて、湿疹の匂いを直接嗅いで判断でした。
湿疹のにおいを嗅ぐって!って感じでした。耳の湿疹をみせたら、おもむろに医師が立ち上がって、鼻を近づけてクンクン!!この時代になんとアナログな!!

そして、出てくる薬は、なぞの黒くてくさい小さなクリームです。 異常にくさくて、塗るとしばらくそのニオイに取り憑かれます・・・。
布団についたら、洗濯してもとれないんです。黒いシミもつきます。 おそらく松ヤニが主成分かと思われます。モクタールと呼ばれている薬だと思います。

なぜ、その病院に行ったかというと、その病院のホームページにステロイドを使わずに、『泥パック』(そう書いてありました)でこんなによくなる!みたいな写真がいっぱい掲載されていたからです。
通院している人の書き込みの信者ぶりもすごくて。どうしても試してみたくなりました。

ちょうどまたアトピー性皮膚炎の湿疹が復活していて、何かないか?とネットをあさっていた時だったので、その「泥パック」とやらを試したくなってしまったのです。

しかし、いくら通っても「泥パック」はでてこず。

今思えば、その黒くてくさいクリームのことだったんだと思います。
恐る恐る医師にネットにあった泥パックは?って聞いたような気がしますが、流されました。

私には泥パックらしき黒いクリームは、特に効果はありませんでした。
数か月がんばって通いましたが、悪化しただけで耐えられなくなって通院しなくなりました。
この病院へ通ってみて、脱ステロイドは危険と心から思えたのが一番の収穫でした。

後編へ続く